★糖尿病壊疽とフットケアー
　　
糖尿病壊疽について
　
血糖コントロールが悪いと神経障害や動脈硬化が進んできます。
足の感覚が鈍くなり「きず」の治りも悪くなります。
「けが」や「やけど」に気づかず放置すると足が腐って壊疽になることがあります。
壊疽に至ってしまうと、生命を救うためにその手前で切断手術を行うしかありません。
四肢の動静脈に炎症が起こり、そこに血栓が出来て内腔を塞ぎ、血液が流れなくなって、その末梢組織が壊死に陥ります。　

壊疽の予防
　
血糖コントロールをきちんとと行うことが第１ですが，足の感覚の鈍くなった方は，日頃から次のことに注意しましょう。
１）禁煙　：　喫煙は動脈硬化を進め，血液の流れが低下します。
２）禁酒　：　アルコールを飲んだときは一時的に感覚の麻痺がよくなりますが，そのあとさらに悪化します。
３）足の観察とフットケアー　：　足の「たこ」，「魚の目」，「きず」，「かぶれ」などがないかを毎日観察して，清潔に保つよう心がけましょう。　

フットケアー
　
糖尿病で真っ先に表れるのが、神経障害です。
特に、足は神経障害や血流障害が起こりやすくなる部位で、この神経障害が進行すると足のシビレや感覚麻痺を起こします。このような時、万が一、足にタコ・魚の目・深爪・水虫や傷口の化膿・炎症を起こすと大変です。最悪、壊疽を引き起こし、場合によっては足を切断する可能性もあります。
　
予防するために・・・
　
■足の感覚が低下している人や、閉塞性動脈硬化症を起こしている人は、壊疽ができやすいので足の状態に気をつけましょう。毎日、足を観察して、ケガ・火傷・変色・爪の変形・踵のヒビ・魚の目・タコを早く発見
■網膜症による視覚障害などで、足がよく見えない人は、他人に足を見てもらう
■足の感覚が低下すると、熱さがわからなくなるので、火傷しないように肘で温度確認
■石鹸を使い、毎日足を優しく丁寧に洗い、乾燥しないようクリームを塗る
■爪を切るときは深爪しないように注意する
■足を傷つけない靴選び。
　 (つま先が当らない・足の甲が圧迫されない・かかとが高くない・ぴったりのサイズ選び)

ほんの少しのトラブルでも、糖尿病患者には命取りになる可能性が潜んでいます。
初めはごく小さなトラブルでも想像以上に悪化してしまうことがあるので特にフットケアが必要。夏でも裸足は禁物です。冬には保温器具での「やけど」に気をつけましょう。